2010年07月12日

「ソーシャルメディア時代の広告・プロモーション」レポート

すっかり遅くなってしまいましたが、6月24日に行われたファインドスターさん主催のセミナー「ソーシャルメディア時代の広告・プロモーション」(別名:タカヒロさん「VS?笑」 イケダノリユキさん)のレポート(といってもセミナー中の走り書きのままですが)をポストします。

このセミナー、1時間で2万円(!)と、しかもこうした社外でのマーケ関連活動は全て個人(自費)で参加している自分にとっては相当ハードル高かったんですが(汗)、実際には2時間弱?と、非常に濃い内容になりました。その後の懇親会でもお二方とお話することもでき・・特にいま、所属事業のSMM推進担当(実際はマーケ関連業務全てやってますがw)として、WOMJ会員として、そして社会学の見地から今日のソーシャルメディア(SM)を考えている視点からも、非常に勉強になる、インプットの多いセミナーでした。

ちなみにセミナーの内容自体は(想定されていたことでしたが)「言葉の定義」に関する議論が中心となったため、参加者のtweetなどからは「もっと即、明日から社内提案やクライアント提案に使える説明(説得)や論拠が欲しい」といった声。でもそれはやっぱりこうした場で「まずはSMMの本質を理解し」→「いったん「基本的な」コミュニケーションという枠組みに思考を戻して」→「個々の課題を明確化し」→「個々の所属組織や課題に対して自分でアレンジする」でなければ、と思うんです。イケダさんも別のセミナーで「SMMは魔法の杖ではない」と言っていたし。


セミナーの議事メモは追記部分に載せておきますが、今回何よりも興味深かったのはタカヒロさんの「社会学では『3人』から関係性が代わり(『社会』の最小単位)社会学の範疇となる」「facebookはお互いのプロフィールを公開している」の2つの別々の発言。

社会学の視点では、産業革命以後、それまで地縁や血縁、友情で深く結びついた伝統的社会形態である「ゲマインシャフト(テンニース)」から、都市での「他者」との接触が生まれ(「ゲゼルシャフト」)、それを研究対象として生まれたのが社会学。そうすると、現代はインターネットという「次の革命」により「更なる他者」が出会う時代ではないか、とつねづね思っていました。

でもSMを通じて・・「(時間や場所さえも超えた)更なる他者」が出会うようになったけれど、一方でFacebookのようにお互いのbackgroundは分かる。という事は、時代はぐるっと回って、プリミティブな人間関係から距離と時間の概念がなくなっただけに戻っているのではないか?と思う訳です。

となると社会学以前の人間関係に非常に近く、「SMに土足で踏み込まない」「企業は人格を持つべき」と言った「よく聞く」話も非常に説明しやすい(「ムラ社会」に「よそ者」が入って行こうとする訳だから:そういえば映画「アバター」も、こういう文脈に沿っていたなぁ、とか思い出してみたり)。そんな気づきがありました。


あと個人的に気になって今後の課題としたいのが、「絆」「キズナ」の日本的な(日本語的な)解釈。セミナー中や、その後もtwitter上でこの言葉の定義について議論がなされていましたが、そもそも英語で「engagement」と表現されるこの言葉の自分なりの定義・解釈も見つけてみたいな、と。

と、このセミナーは今の自分が置かれている「3つの立場」においてそれぞれ気づきと課題を与えてくれた訳で・・あとはそれらをどう「アウトプット」として発信していくか、ですね。。そこを頑張っていかねば。










■エンゲージメントとキズナの違いって何なのさ?(ikedanoriyuki.jp )



▼セミナーの議事メモはこちら▼



<以下、セミナーの議事メモです>

司:エンゲージメントとは?
高:注意やエネルギー(effort)が誰かにどっぷり向けられている
  魅了している。しかも、がっちりと。
  つながれている。約束されている。契約状態にある。
ひきつける×約束する
紛争やプロジェクトに部隊やチームを投入する(スタートレックの艦長のセリフ)

エンゲージメント=ある行動へと向かうことが約束されている状態 ex)婚約 

「Media Engagement」エンゲージメントはSMMだけではない。元来は雑誌の世界(MPA)から生まれた。

潜在的消費者たちにブランドに振り向いてもらうこと。

メディアの価値が掲載された広告に加わり、ブランドの価値を上げる効果×結果、購読者/視聴者の行動を「起動する」効果=メディア)エンゲージメント効果

ケース;1991豊島園の広告「史上最悪の遊園地」15段広告
・4月1日というコンテクスト信頼の高い新聞というコンテストによってなりたつ。

Engagement is new mental model of advertising.

Bonding=すでに結びつきのある状態。ブランドへのロイヤリティ。(既に結びついている)

Engagement =常に他動詞。広告、その他の活動によって引き起こされた行動に結びつく、ブランドやメディアへの好意。Experiencial Marketingに近い? #sm_ad

■イケダさん
Loyalty継続的購入

Brand Bondingキズナ作り

Engagement関わり合い
↓ ↑
Consumer←→Consumer

        Loyalty 高

      推奨者:エバンジェリスト
      愛顧者:ロイヤルカスタマー

購入少   Engagement Marketing   購入多

      一般顧客:浮気者
      消費者 :価格思考

         Loyalty低


イケダさん インセンティブによるロイヤル顧客化ではなく、「感情」に着目している

イケダさん「キズナ」は「大切な言葉(恋人/家族/友人)」。企業と生活者にもそうあって欲しい。それが「キズナ」という言葉を使い出したきっかけ。これは素敵だなぁ

キズナは信用と理解と愛情によって作られる。

キズナはどうやって作られるのか?イケダさん 一足飛びには作られない。まずEngagementしないといけない

イケダさん まずは軽いEngagement(Laddrer Engagement)から。twのアイコン変えるとか。

タカヒロさん 「商品」におけるEngagementはまだ腑に落ちない #sm_ad

タカヒロさん twitterしか流行ってない日本でこれだけSMMが取り沙汰されるのはおかしい。海外のようにFBありき。Social Graph の概念が重要 #sm_ad

タカヒロさん SM業者=twitter業者。FBを流行らせないと1年で終わる。イケダさん 同意 #sm_ad

■イケダさん ソーシャルメディアってそもそも何?
ラテン語のoscilais=socius=compagnonの形容詞

SMとは
1.ソーシャルグラフの形成/反映を機能的にサポートしている
2.アイデンティティを保持したまま情報を発信できる

広義のSM≒CGM
上記の2つを満たすものが狭義のSM

タカヒロさん SNSはサービス SMは人間のネットワーク 分けるのは無意味では #sm_ad

タカヒロさん 日本人の場合は「居酒屋」「合コン」「カラオケ」もSMでは。ペットにもinteractionしてしまう

タカヒロさん社会学トーク出た(喜)!社会学的に「社会」の最小単位は家族(3人)

タカヒロさん 日本ではあまり言われないSocial Web(Webサービスが他のサービスと結びつきやすくなった)「人と人」だけでなく、それもSM

イケダさん SMMとはSMと通じてTribeにはたらきかけ、傾聴していくこと。

イケダさん マスからSMへ、という急進派に違和感を感じる。同意だなぁ。IMCが大事

イケダさん マスマーケティング(対マス)→リレーションシップ(1to1)マーケティング(対個客)→SMM(対Tribe)

もっと社会学の観点の話が聞きたいかも。産業革命以後、都市での「他者」との接触が生まれ、その研究として生まれた社会学。今は次の革命により「更なる他者」が出会う時代では。

でもSMを通じて「更なる他者」が出会うようになったが、一方でFBのようにお互いのbackgroundは分かる。て事は、プリミティブな人間関係から距離と時間の概念がなくなっただけ?となると社会学以前の人間関係なのか。

タカヒロさん マスプロダクトの時代にはマスマーケティング。商品が細分化されたからマーケティングが変わっただけ(マスの使い方も変わった)

タカヒロさん ワコールを手伝っている Youtube「リボンブラ」84万再生! YoutubeもSM

タカヒロさん SMで話題→PRに取り上げられやすい そういうSMMもある(Engagementだけではない)

Youtubeの動画タイトルもtwitter(140文字、tweetされやすさ)を意識しA/Bテストをした。これはすごい。

近年、ネットマーケもリアルの人間関係も同じという風潮があるが(当たり前だけど)、それが浮き彫りになったのがSMによる「顔の見える」「他者」との接点の発生なんじゃないかなぁ(つまり人間関係の原点回帰)

イケダさん 我々はどうしても「箱」で物事を考えてしまう。

タカヒロさんの作り方(笑)情報は誰にも等しく落ちてくる。それを「クセ」として拾うかどうか。応用するかどうか。

タカヒロさん マクルーハン「メディアの価値は相対的(ex/HOT-COOL)」。テレビは白黒なら色を想像するし、カラーなら変わる。時代によって変わる。
・「自動車は足の拡張」 現代の例「彼氏の時計は彼女にとってメディア」

情報機器があるコンテクストが「メディア」を規定する。携帯も、サラリーマンにとっては「追ってくるもの」女子高生にとっては違うメディアになる

タカヒロさん 「人がメディア」。メディア=広告枠でないし、人と人の繋がりだけでもない。人がメディアだかこそ、ブランドも人格を持って接していかなくてはならない。

タカヒロさん ワコールさんは「商品と『仲良くなって欲しい』」といつも言っている

タカヒロさん SethのパーミッションMKTGの洗礼を受けている「輪の中への入り易さ」の設計が重要

「牛乳に相談だ」のとき「キャスフィ(学生ポータル)」にいきなり踏み込むのは避けた。バナーを出すだけ。「コミュニティの隣に置いた」

タカヒロさん フジヤカメラのtwitterは失敗ではない。売り上げで考えるから。認知が上がったことは成果では

効果測定がテーマに。イケダさん 売り上げだけではない。役割分担がある。ROI「R」の定義が曖昧なのがいけない

タカヒロさん 「広告の「効果」から入る人は、自社のMKTG課題が分かっていないから」激しく同意。 インターネット=測定できるだろう、という話だけを持ち込んではいけない

(懇親会にて)タカヒロさん「現代はハイパーゲゼルシャフト※」
※テンニースは、人間社会が近代化すると共に、地縁や血縁、友情で深く結びついた伝統的社会形態であるゲマインシャフトからゲゼルシャフト(Gesellschaft)へと変遷していくと考えた。ゲゼルシャフト(Gesellschaft)/wikipedia

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