2010年08月31日

CGMの使い分け

さて。最近このブログはマーケ関係の記事に寄せてますが、実は色々なところで使い分けて情報を公開しています。今までは比較的どこも同じ内容でコピってたんだですが、最近仕事関連の情報発信でブログを書く機会も増えてきたのでそろそろ役割分担しようかなと。

ちなみに最近、仕事に関連するブログの書き方が変わってきたような気がします(自分の場合)。順序として、1.twitterで自分の意見を投げて反応を確認 2.反応あったtweetはTumblrに雑感としてメモ 3.時間あるときに雑感をまとめてblog記事に。

これは毎回必ずではないけれど、現在はblogよりもtwitterの方が意見に対する反応が得られやすいので(逆にブログとしてまとめちゃうと意見が出にくい、コメントもつきにくい)、必然的にこうなってます。


<そんな訳で自分のメディア一覧>

○twitter
http://twitter.com/fooming
→色々つぶやいてますが、大半は仕事(マーケティング/EC/組織運営)関係。ここで反応があった内容を↓のTumblrに雑感としてメモしてます。
※過去ログはtwilogに連携させてます。あとは情報収集&意見を一言添えてRTで共有。
http://twilog.org/fooming

○Tumblr
http://fooming.tumblr.com/
→ブックマークしてるのは仕事、音楽、アート、ファッション関連の情報。+twitterで反応があった内容について雑感(短い意見のメモとか)も書いてます。

○livedoor blog
http://fooming.com
→5年前から書いてます。これまではmixi日記のコピーでしたが、最近はマーケティング関連の内容に振り切ってます(+多少の日常日記)。Tumblrで書いた雑感を、時間があるときにまとめて記事にしてる感じ。

○mixi
http://mixi.jp/show_profile.pl?id=306563
→自分の仕事以外の友達はmixiユーザーが多いので、実は今でもメインのSNS。写真や動画の共有はまだmixiが中心です。

○Ameba
http://ameblo.jp/fooming/
→mixiやってない人向けのオープン日記はこっちに以降しました。なので内容はダンス/音楽/ファッション中心。

○YouTube
http://www.youtube.com/fooming
→レッスン動画や、お気に入りのPV、気になったダンス動画など。

○Facebook
http://www.facebook.com/FOOMIN
→Facebookはまだあまり活用できてなくて、現状はtwitterとTumblrとYouTubeの投稿を連携させてるくらいです。これからはもっと活用していきたい。

○GREE
http://gree.jp/129917
→当初はmixiと平行してやってましたが、今は殆ど見てません。。livrdoor blogを日記連携させてるくらい。

それ以外に、公開できないメモ(新サービスのアイデアとか)はevernoteを使ってます。


そんな訳で、それぞれやってる人いたら覗いてみてくださいー。
  

Posted by funkaholic at 08:16Comments(0)TrackBack(0)

2010年08月27日

カンヌチタニウム部門(グランプリ)のケーススタディをお題に考える

昨日の東芝さんの事例に関する記事は、タカヒロさんご本人がtweetして下さったおかげで自分でもびっくりのアクセス数となりました。。(タカヒロさんありがとうございます)

さて今日も実際のケースに関する議論と考察を。いま自分が会員として所属しているWOMJでは、公になっているガイドライン策定プロジェクトや事例共有セミナー以外にも、有志の理事・会員が集まって事例研究も行っています。

以下は先日行ったケーススタディで、お題はカンヌでチタニウム部門のグランプリを取ったBESTBUY「TWELPFORCE」キャンペーン。集まったメンバーがお題のケースに対して「肯定派」「否定派」に分かれ、1時間ほど各チームでそれぞれの視点から議論したあとにディベート。このディベートを通じて、多くの気づきが生まれるんです。

* * *

さて。実際の議論メモは最後に付けますが、このケーススタディの進め方が面白いのは、肯定派と否定派の意見を集約することで、ケースの成果や課題が浮き彫りになり、参加者誰もが「視野(視点)」が広がり、個々人が今後行っていくであろう今後の企画が間違いなく網羅的になっていくという事なんです。

また、WOMJ会員は広告代理店(総合/ネット専業)だけでなく、自分のような事業会社側の様々な職種の人間、ネット事業者、学術会員といったメンバーが顔を並べているので、本当に色々な意見が出る。今回でいえば、自分の同僚のCRM担当者がCSの立場で発言していた内容が、よくネット上で見うける「広告批評(議論)」とは全く違った議論のきっかけ作りをしていたのが印象的でした(詳しくはメモ部分参照)

そう考えると、(これは全くの私見ですが)一言に「WOMJ(WOMマーケティング協議会)」と言っても、

▼WOMのマネジメント:
WOMのガイドラインを考えるプロジェクトそのものもそうですが、今回の議論でもWOM(ここではその定義については深く述べず、広義のものとします)をどう管理していくか=マネジメントの視点(組織論含む)だったりもする。

▼そもそものマーケティング議論:
広告やPRといった「コミュニケーション」も、はたまた商品開発すらも、もしかしたら「そもそも性質的にWOMを起こすもの」ではないかと自分は思っています。これは「伝播(拡散)」に限らず、家庭内や友人同士の会話で終わってもいい。とにかく、自分が気になり、それを「話題」として誰かに話す。それだけでもWOMは成立している。

すると、議論は自ずと「どうWOM(クチコミ)を誘発するか」といった議論ではなく、商品やサービス、ブランド、(今回でいえば)顧客対応を「どうやって生活者に伝え、気持ちを動かすか」という、非常にプリミティブな「コミュニケーションの目的」に帰結してくる。当然、次の段階として、それはもはや「=マーケティング(マーケティングのプロセス全て)」がカバー範囲になってくるのではないかと思うんです。なので、実は単に「マーケティング協議会」だという側面もあるかもしれない。



* * *

と、これだけ書いても何の事やら、と思われるかもしれませんので、実際に議論された内容を以下に公開します。こんな風に様々な視点から、実際のケースの
・オリエン内容
・求められた効果
・効果分析
・結果、どうだったか?
などを議論しているんです。

議論は「どちらが勝ち」というまとめ方はしませんが、終わった時には、全員がなにかしらの気づきや次のアイデアを得ている。始めのうちはこうやって様々なジャンルの人が集まらないと難しいのかもしれませんが、そのうち(自分も含めて)常に世の中の事例を多角的に見る事ができるようになれば、生活者との関わり方(訴求方法)、クライアント企業へのプレゼンや社内での稟議、キャンペーンの運用、リスク管理、広報対応などについて、よりMESEな提案ができるようになるのではないでしょうか。
※なので、議論の個々の内容の是非より「視点の多様さ」という文脈で見て頂けたらと思います。


<以下、ケーススタディのメモ>


■課題:
ECの台頭(特にAmazon)に対抗。数千人のオタク店員(家電)の誰かがtwitterの質問に答える
■TWELPFORCE


15.5万人から2000人を選抜
実際に回答するスタッフを集めてCMも放映


カリスマ回答者も生まれ、店舗誘導もできた
@でエージェントを指定できる、競争原理も生まれた

【否定派】

■そもそも論
○24時間答えてなくないですか?(試しに質問してみた)
 →すみませんすこし遅れて答えてくれました。。回答してくれたWilliam a.k.a.agent1834 ありがとう ><

○「店舗に行けば教えてもらえる」がビジネスモデルでは??
(twitterと相性悪い?)

○実際のスタッフはそこまで丁寧じゃない

○USのtwitterの利用率が低い(10%)
・1,932万人(US) 988万人(JP)で考えたら日本で言えば対したフォロー数ではない??
・日本で考えたら14,000フォロワーだけ(CM打ってる)。
※最近の例では缶コーヒーのキャンペーンで13,000フォロワー

○メーカーからクレーム入らないのか??
(スタッフの個人的な意見であるため)


■企画
リアルとネットの融合はよい
CRMもよい
GPS連動しなかったのは??
サウスウエスト航空の「ラップで機内アナウンス」みたいに、カリスマの人はもっと露出したら?
店舗のスタッフのユニフォームに「follow me」とか付けてみては

■効果
実際の売り上げに繋がったのか?
ゴールが何だったのか?
- 話題になったのか?どのくらい?(before/after)
- 店舗誘導だとしたらネットと相性悪いのでは??(物理的距離で行けない)

■運用
そもそもサポートセンターでできたのでは?
そもそもそんなにヒマなの?
答えがかぶったらどうしたの?
トレーニングとかはしてるの?ザッポスみたいになし?
 →数ヶ月トレーニングあった、選抜された2000人)
いつまで続けるのか?

■副次的産物
質問を何かしらに反映できたのか??
- FAQ
- 店頭POP

■ていうか・・
「そもそもネットで分からなくて、店舗に行けば教えてくれる」じゃなきゃダメでは??
(ここで聞いてAmazonで買ってしまっては意味ない)
twitterで気軽に聞けちゃダメじゃん

■理想系
1. 技術的な質問は担当者レベル
2. 要望は「やりましょう」←経営者がみている
3. 店舗やサイトに反映→既存客のロイヤリティUP→クチコミ(地域密着)

もしくは
期間限定でtwitterで公開、「コイツらスゲー!」となってからclosedにして、
メアド回収して地域セグメントして販促しては??


【肯定派】

■オリエン内容
Bestbuyはスタッフの態度が悪い
オリエンに販売目標はないだろう

Bestbuyの弱点=イメージが悪い
→イメージ改善がゴールだったのでは??

お客さんと良い関係を築いていく
(家電は頻繁に買わないため)

■想定されるゴール
・質問数、来店者数、ブランド好感度
・雇用者の数、従業員の満足度(インターナルキャンペーン)

■twitterのトレーニング
そんなに詳しい人はいないだろう。各店舗に1人いればいい。
→離れた場所の困っている人をカバーできる

■効果
生涯顧客が増えるだろう
店舗でもECでも成功である

※今はカスタマーサービスは「どれだけお客さまの声を拾えるか」
(昔は「どれだけ処理できるか」だった)

→アンケートと違う、本当のお客さまの声
 怒っているお客さまの声ほど「愛」がある
 それをどれだけ解析できるか、会社に還元できるか

※集まった質問はWeb上にアーカイブされている。
→副次的に「初心者アルバイト」の教育にもなる?



<参考リンク>@meyumi_yさんが教えてくれました。

■ベストバイの Twitter 活用術(前編)

■ベストバイの Twitter 活用術(後編)


  
Posted by funkaholic at 00:15Comments(0)TrackBack(0)

2010年08月26日

東芝のキャンペーン「20XC」は、何が「違った」のか?

8/23のローンチ以来、twitter上で話題になっているタカヒロさん企画の東芝のスペシャルコンテンツ(スペコン)「20XC」。今もtwitter上ではスペコンからの投稿や、この企画の意図やゴールを巡ってのご本人も交えた議論が続いている。

ここではその内容は割愛して、自分が関心のある「コミュニケーション」の観点で、このスペコンが従来のものとどう「違うのか」を考えてみたい。

* * *

これまでも、ユーザー投稿型で、かつ「新しい」「広がりのある」のスペコンは沢山あった。昔でいえば例えばAUDIの「問い続ける男」しかり、スラムダンクの一億冊記念サイトしかり。

前者は、投稿した内容に対してメールで回答が送られてくるという仕組みが話題になり、実際に20万件の投稿、100万PVを稼ぎ、マス広告を伴わないキャンペーンとしては異例の成功と言われた。しかしこれには他のスペコン同様、「業界関係者の間でしか盛り上がっていないのではないか?」という疑問があり、当時自分も同じ事を感じていた。

また後者は逆に、サイトを通じてユーザー同士の「繋がり」を呼び、リアルも絡めたキャンペーンにまで発展した。結果、第3回 東京インタラクティブ・アド・アワードでグランプリに輝いたのは記憶にはっきりと残っている。しかしこの例の場合は、新聞全面広告を基軸にしており、当然、相当なコストが投下されていたことが予想される。


では今回の「20XC」は何が違ったのか。それは至ってシンプルに考えると、「投稿された情報が」「(サイト外の)twitterというコミュニケーションプラットフォーム上に放り出され」「ソーシャルグラフを辿って(←ここはやや誤認かもですが)、これまでスペコンがサイト単体ではリーチしにくかった一般のネットユーザーにまで伝播した」という事ではないだろうか。


そしてその「伝播」を円滑にするために、

1.投稿(tweet)の方法や文面に工夫※がなされた
※この「工夫」については議論や解説が多いので割愛

2.クチコミで辿り着いた先が「リッチコンテンツである【ここがポイント】」ため、一般のネットユーザーも「エンターテイメント」として思わず引き込まれた(このサイトが重い、作り込み過ぎ、といった批判もあるが、これが簡素な受けサイトだったら一般のネットユーザーは中にまで引き込まれないだろう)


という事なのではないかと。そしていみじくも、これまで(マス連動でない)スペコンの場合の参加数やPVの大半を占めていたと思われる「業界関係者」が、twitterのコミュニケーションプラットフォームにおいては一般のネットユーザーへの橋渡し役となっていた。これも興味深い。


もちろん、タカヒロさん本人がローンチ直後からリアルタイムでこのキャンペーンの是非について議論をし、さながらオーケストラの指揮者のように多くのtwitterユーザー(自分もこうしてブログを書いているのだからその一人な訳だが)同士の議論を活性化させた、というような面での「twitterやスペコンの新しい使い方」はあったかもしれないが、本質はあくまで前述の部分ではないかと思う。


* * *

また、このキャンペーンのゴールについても様々な議論がある。でも自分が思うに、今日ではある種コモディティにも近いメモリカード(海外製も含め、メーカーはどこでも良くなりつつある=価格コンシャス)市場において、ブランディングをきちんと行い、消費者の選択肢にきちんと入れ込む事という、「プロダクトありきの『広告』が旧来から持っていた役割」ただそれだけでまずは良いのではないかと思う。

そういった意味で、このキャンペーン(スペコン)は、「プロダクトの広告」の、極めてシンプルな旧来の役割を、一方で新しさや技術だけが着目されがちなtwitterというプラットフォームにのせて体現してみせた。そういう価値がある。


今日、「旧来の手法の広告は効かない」と言われているけれど、「広告」というものの本質的な狙いや目的は変わっていない訳で・・それを新しいプラットフォーム(コミュニケーションインフラ)に上手くのせることで、そういった論調にアンチテーゼを唱えているようにも見える。

このキャンペーンによって我々は、一昔前の「広告が効いた時代(そもそもそんな区分はないのだけれど)」と同じ仕組みの中に、自らの意志で取り込まれていったのではないだろうか。

  
Posted by funkaholic at 02:07Comments(0)TrackBack(0)

2010年08月25日

「仕事は楽しいですか??」

今日、仕事で長くお付き合いのある人(というか友人)から「仕事は楽しいですか?」と聞かれて、即答で「つまらないです」と言った(笑)。でもそれには続きがあって。大企業であればあるほど(管理職であれば尚更)、1日の大半はつまらない「have to do」の仕事。そこに工夫して「want to do」を何割のせていくか(10割を超えるけど・・)。そして「have to do」をどれだけ楽しむか、が大事なんじゃない?と答えた。

そうすれば実はトータルでは「めちゃくちゃ楽しい」状態だったりする。逆にここで「have to do」をサボって「楽しい」ことをやろうとしても誰も信頼してくれないし、「have to do」が10割だとして、そこで疲れ果てて何もしなくなっては、それこそ終わってる。だからこそ、いかにこの2つをセルフマネジメントして、更には「have to do」の中にも「楽しさ」を見出していくこと※が重要になってくる。あとはそのシェアを少しずつ増やしていって、最終的に五分五分くらいで、かつ10割におさまる位が「現実的に」バランスのとれた状態なんじゃないか(もしかしたらもっと「楽しい」シェアを上げられるかもしれないけど)。


※昔アパレル新入社員時代にずっとレジ打ちだけさせられていて「こんな筈じゃなかった、早く接客をしたい」とそりゃーもう苛立っていたとき、当時の店長(人生の師匠の一人です)が「お前はまだ気付いていない。レジにずっと居るという事は『売り場で何が売れているか』を全部把握しているということで、それははお前だけだ。だからその販売動向を分析して、本社のバイヤーにどんどん情報を送ればいい」とのアドバイスをくれた。もちろん、その日から自分の仕事に対する意識は俄然変わりました。そして何を隠そうその店長も、昔同じようにずっと倉庫で仕事をさせられていた時「返品されてくる商品の傾向」をひたすら分析していたんだとか。それがその後、商品開発の仕事に関わったときに非常に活きたんだそう。この話は自分のキャリアにおいて、自分の部下には必ず語り継いでいます。


* * *

自分はこれまで業種においてはアパレル/インフラ系のネットベンチャー/総合広告代理店/オンライン旅行会社、規模においてはベンチャーから従業員数万人単位の会社まで、職種においては現場(販売の売場やコールセンター、飛び込み営業とか)から本部(企画・マーケ部門、新入社員のトレーナーなど)まで、それはまぁ色々経験してきたけど(そしてそれらの全てがいつもドタバタしていたけど)、この話はビジネスマンとして自分を見つめる際、誰もがどの側面おいても当てはまる話なんじゃないかと思ってます。今日の友人との会話のなかでこの持論をふと思い出したので、ポストしておきます。


ちなみに・・皆さんはどうですか??  
Posted by funkaholic at 00:25Comments(0)TrackBack(0)

2010年08月16日

ソーシャルメディアに対する「誤解」とは(2)

前回の投稿からすっかり間があいてしまいましたが、「ソーシャルメディアに対する『誤解』とは」の後編です。

■今回のテーマ
前回は「ソーシャルメディア」の「メディア」の定義の受け止め方によって「誤解」が生じているのではないか?という内容でした。今回は【企業は生活者(消費者)の生活の場に土足で踏み込んではいけない】、この昔から当たり前に言われている「常識(?)」を、少し社会学の観点も交えて考えてみたいと思います。


■「ソーシャルメディア」についての前回の要約と、その「質の低下」
とはいっても結論はシンプルかつ当たり前の話で、「企業やブランドは人格を持って生活者(=消費者)と相対すべき」って事だけなんです。そもそも今日のようにブログやSNS(mixiやGREE、Facebook)、twitter(これらを総称してCGM:Consumer Generated Mediaといいます)が普及した世界では、生活者一人一人が、自由にネット上で発言をしたり、会った事のない人と会話をしたり、おすすめ(口コミ)を信じたりしている。ちなみにこういう「場」を、「ソーシャルメディア」と言います(前回この辺をちゃんと書いてなかったので補足しておきます)。

で、前回書いたように、それを「テレビに変わる新しいメディアだ」といって広告会社がクライアントに提案しまくってきました。「ソーシャルメディアを使えば、安く口コミを起こして商品が売れる」と。でも(繰り返しになりますが)ソーシャルメディアは決して「メディア(媒体)」でもなければ「広告枠」でもない。それを勘違いしたサービスの例として、「○円払うからブログ記事を書いてください」という広告モデル(PPP:Pay Per Post)というものがあり、その結果としてこういった事に慣れていないブログ(ネット)初心者ユーザー中心にお小遣い稼ぎの「価値のない」記事がネット上に蔓延した。更にはそれを見て「騙された」と思った人が消費者センターに駆け込んだりして・・おそらく近いうちに、国もそれを放っておけなくなってくるのではないでしょうか(ちなみにこうした「悪循環」を統制しようという団体がWOMJ:Word Of Mouth 協議会:口コミマーケティング協議会で、自分も会員として参加させて頂いています)。


■ソーシャルメディアにおける「過ち」
一方、ネット上でのコミュニケ−ションに慣れた人達は賢いです。こうした
「やらせ」記事はすぐに発見され、クライアント企業がつるし上げられる(海外ではウォルマート、国内ではソニーのメモリースティックウォークマンの例が有名ですが・・注:例としては古いですが、同様のことは小規模ながら今日も多数、かつ絶えず生まれています)。でも、本当にいけないのは、ソーシャルメディアの本質を知らずに/もしくは隠してクライアントに提案している口コミ事業者であったり、もしくは、やや極論ではありますが「玉石混交」のネット上の情報を鵜呑みにしてしまう生活者だったり※するんです。

※これは身近な一般生活の例に置き換えると分かりやすいです。誰でも、道端で通りかかった見知らぬ人の言う事を信じて買い物をして失敗したとして、果たして文句を言いますか?というだけの話なんです。なので自分たちは、業界を正すと同時に生活者に対してもこうした「ネットの基礎知識」を啓蒙していかなければならない。


■社会学的な観点から―「匿名的な他者との接触」
で、社会学の話です。そもそも社会学は(非常に簡略化して言うと)産業革命以後のヨーロッパに「都市」が成立し、地方から都市への人口の移動が起こり、それまでのいわゆる「ムラ社会=通りかかる人が誰であるかを皆が知っている」小さなコミュニティから、「見知らぬ人との接触がある」社会へと変容したことに伴って、1つの学問としてその産声を上げました。

ここで一気に時代をワープさせます。ネットは「都市における匿名的な他者との接触」において、人と人とのコミュニケーションから「距離」と「時間」の概念を取り払い、(良い意味で)結果として「全く知らない人」とも会話をしたり、コミュニティ上で意見を交わしたり情報提供しあって助け合ったりするようになった。これは初期のネット(メーリングリストや掲示板など)がもたらした「革命」であり「コミュニケーションの進化」です。

# ここでの「意見交換の場」を、同じく社会学で考えると「中世のサロン」もしくはハバーマスの「公共圏」の概念が当てはまるかもしれません。この部分は自分でももっと掘り下げてみたいと思っています)

ところが・・リアル世界でのコミュニケーションに目を向けてみてください。「都市における匿名的な他者との接触」が当たり前になった今日では、例えば電車の中で本や携帯を見て無意識に自分を防御したり、ガラガラの電車の中で次ぎに乗ってきた人がいきなり自分の隣に座ってきたら恐かったり※(これらは厳密には社会心理学ですが)・・といった自己防衛反応が働いています。ところが、これまでネット上ではその「機能(本能?)」がなかった(弱かった)。結果として「騙された」「ネット上の情報は危険」という風潮が、マスコミ報道なども含め助長されつつあった時期もありました(最近は少し減った気がしますが)。


■社会学的な観点から―では今日のコミュニケーションについては??
前述のようにCGM全盛の今日になり、ブログやSNS、特に(日本ではまだあまり普及していませんが)「実名や実経歴を前提としたSNSである」Facebookの普及に伴い、ネット上の人間が「匿名的」ではなくなってきました※。そうなってくると・・会った事もなく、距離も、時間も超えているけれど、前提として「正しいバックグラウンドを公開して」ネット上でコミュニケーションを取る人が増えてきた。これは、もしかすると社会学成立以前の、「ムラ社会」と同じではないか、と。

※一方で日本で先行して普及しているmixiも、名前こそ偽名が多いものの「リアルでの知り合いが中心の繋がり=匿名ではない繋がり」に移行した感があります(サービス開始当初は知らない人同士の繋がり要素がありましたが、今ではどちらかと言うとリアルの人間関係を補完する「仲間内のコミュニティ」要素が強くなっています)。ただmixiの場合は「知らない人には見せなくない」という点でfacabookとは大きく異なっていますが。


■それでは・・企業のソーシャルメディアメディアとの接し方は?
こうして考えると、CGMによって生活者同士がコミュニケーションを行っている「ソーシャルメディア(やはり「メディア」とつくからややこしいんですね)」において発言するには、【自分も身分を明かさなければならない】。それは企業においても同様で、ソーシャルメディアの中に入れてもらい、その中で一般の生活者と企業がコミュニケーションを取るためには、まさに企業は「人格」を持たなければならない。例えばtwitterにおいてsoftbankが、経営者(孫さん)自らが自らの責任において発言しているように。

でも「企業は人格を持って生活者と接しなければならない」という事は昔から普通に言われてきたことですし、そしてもちろん「ネットの新しい技術(サービス:twitterとか)やデバイス(iPhoneとか)は決して「メディア」ではなく、あくまでコミュニケーションのインフラ」にすぎないというのも改めて言うべき話ではないのかもしれません。でも同じ「誤解」が繰り返されるのは、やはり多くの人がまだこの「ソーシャルメディア」を本当に理解できていないからなのではないかと思うんです。

でも、これまで書いてきたように、至ってシンプルに言えば、ソーシャルメディアに企業が入り込むには、一般生活における生活者のコミュニケーションに接するのと同じ※、ということなんです。道端の井戸端会議にいきなり会社の営業マンが商品を売り込みに割って入ったり、お茶の間にいきなり土足で踏み込んだししたら嫌がられるのが普通なのと同じ。というかそもそも・・担当者レベルで、「一つの人格をもった企業として」「世の中の会話に興味を持てるか・参加したいと思っているかどうか」、これが最も重要な気がします。


企業内マーケターの方々、広告会社の方々、はたまた経営者の方々、ネット上で数多く行われている、ともすれば玉石混交な会話に、本当に(多くの時間を割いて)「参加したい、自分も一緒になって意見を交わしたい」と思えていますか??



■最後に
ソーシャルメディアの普及→広告会社が間違った使い方(「媒体」として提案)をする→炎上の事例ができる→企業の意思決定層はより一層、ネット、特にソーシャルメディアを「リスク」と考え、踏み込みにくくなっている。

自分は、個人としては所属する組織のマーケターとして正しい事例を世に示しながら(なかなか時間のかかる作業ですが・・)、一方ではソーシャルメディアに関する様々な事例や意見が集まってくるWOMJに会員として所属している立場としても、(あくまで個人的にではありますが)こうした「間違った理解」を正していきたいんです。

でもこれは「ソーシャルメディア」や「ソーシャルメディアマーケティング」、はたまた「インターネット」に限った話ではありません、その他広告においても、CS(CRM)においても、はたまた企業としての様々な営業活動においても、こうした「リアルでのプリミティブなコミュニケーションのあり方に立ち返ること」こそが、ビジネスにおいて生活者との接点が多様化した今日において間違った判断を起こさないための非常に簡単な「心構え」であり、そもそもそれこそが「お客さま視点」なんですよね。


※次回の内容は未定ですが・・「社会学×マーケター」「販売員&コールセンター出身×マーケター」もしくは「ダンサー×マーケター」である自分の、ちょっと珍しい(?)経歴を通じて感じた今日の(特にネットにおける)マーケティングに関する疑問・問題提起を、細々とではありますがこのブログで続けていこうと思っています。


▼前回の投稿
ソーシャルメディアに対する「誤解」とは(1)
  
Posted by funkaholic at 08:55Comments(0)TrackBack(0)

2010年08月04日

サマソニ準備完了!

186a6ddd.jpgManhattan ClothesでTシャツ3枚GET!楽しみだー
  
Posted by funkaholic at 09:48Comments(0)TrackBack(0)

2010年08月02日

hige部

3877aa3d.jpg(土)〜(日)にかけて深夜練でずっと起きてたので(?)週末限定で久々にヒゲのばしてみました(ついでに今の髪型こんな感じ)。

ウチの会社もヒゲくらいOKでもいいと思うんだけどなー

ではでは皆さん今週も頑張りましょー!
  
Posted by funkaholic at 09:44Comments(0)TrackBack(0)

2010年08月01日

皆からの嬉しいメッセージ(感涙)

IMG_0783今日はTMDUで18時〜3時間、そのあと24時〜6時まで深夜レッスン&練習会@代々木studio worcleやってきました。

8月は皆それぞれに予定あるので一旦レッスンはお休みにするんですが、そうしたら・・な、ななな何と!








例との皆からレコード盤の色紙のメッセージがー!!!!!

続き→ アメフーミン(Ameba)  
Posted by funkaholic at 08:44Comments(0)TrackBack(0)